「本当に美味しいものを、本当に届けたい人に」

作り手なら誰もが抱く、純粋で、そして熱い想い。 しかし、その想いがすべて伝わるとは限りません。時には、価格の壁に阻まれたり、商品の魅力が十分に伝わらなかったりと、もどかしい現実に直面することもあります。
私たち、広島で70年以上にわたり郷土料理を提供してきた「酔心」にも、そんな苦い経験がありました。
看板商品である「釜めし」。その味をご家庭でも楽しんでいただきたいと開発した「釜めしの素」。しかし、かつて私たちが販売していた商品は、決して「大ヒット」と呼べるものではありませんでした。

「もっと手軽に、酔心の味を」。そんな想いで作った1,000円前後の釜めしの素は、お客様の手に取ってはいただけるものの、私たちが本当に届けたかった“お店で食べる、あの感動”を完全には再現できていませんでした。
「このままではいけない。酔心の看板を背負う以上、中途半端なものは作れない」
その悔しさと決意が、私たちの新たな挑戦の始まりでした。

これは、一度は日の目を見なかった釜めしの素が、一切の妥協を捨て、開発者たちの執念ともいえる情熱によって生まれ変わるまでの物語です。

過去への後悔から始まった、「本物」への挑戦

「お店の味を、一寸の狂いもなく再現するんだ」
それは、過去の自分たちへの後悔と、未来のお客様への誠実な約束を胸に刻んだ、新たな決意でした。利益や効率を度外視してでも、「本物」だけを追求する。酔心の70年以上の歴史と誇りをかけた、孤独な開発が静かに幕を開けたのです。
「お店の味の再現」――言葉にするのは簡単ですが、その道のりは想像を絶するほど険しいものでした。

最大の壁は、看板食材である「牡蠣」でした。
「どうすれば、あのプリっとした食感と、噛んだ瞬間にじゅわっと溢れ出す濃厚な旨味を閉じ込められるのか」


開発チームは、来る日も来る日も牡蠣と向き合いました。加熱時間、温度、味付けのタイミング。試作品の山を築き、何度も何度も試食を重ねる。そして、試行錯誤の末にたどり着いた答えは、牡蠣そのもののポテンシャルを最大限に引き出すことでした。
こだわりは牡蠣だけではありません。釜めしの命ともいえる「出汁」。口に含んだ瞬間に、ふわっと鼻に抜けるあの豊かな香り。私たちは、牡蠣から出るエキスを余すことなく使い切り、追い鰹でさらに香りを引き立てるなど、考えうる限りの手間暇をかけました。それは、70年の歴史が紡いできた「酔心の味の設計図」を、改めて読み解いていくような作業でもありました。


想いが、届いた瞬間。
そうして、幾多の困難を乗り越え、ついに新しい「釜めしの素」は完成しました。
正直に申し上げると、価格は以前のものよりずっと高くなりました。素材にこだわり、手間暇を惜しまなかった結果です。
「この価格で、お客様に受け入れてもらえるだろうか」
一抹の不安を抱えながら、私たちは広島駅の構内で販売を開始しました。

すると、私たちの想像を超える光景が広がったのです。高価格帯の商品であるにもかかわらず、多くのお客様が足を止め、手に取ってくださる。そして、いつしかそれは「大ヒット商品」と呼ばれるようになっていました。
「高くても、本物の味を届けたい」
その想いが、お客様に届いた瞬間でした。一切の妥協を許さず作り上げた、私たちの「本気」が認められたのです。
通販では、より多くの方に酔心の味を楽しんでいただきたい。お店に足を運べない方にも、私たちの想いごと購入していただきたい。広島のお土産として、大切な方への贈り物として、胸を張ってお届けできる一品です。

お客様からいただいた「お店と同じ美味だった」「これだけ臭みなく旨いのは酔心さんだけ」というお言葉が、私たちの何よりの励みです。
ぜひ一度、私たちの「本気」を味わってみてください。そして、いつの日か広島へお越しの際には、ぜひ実店舗へ。職人が炊き上げる、本場の釜めしをご用意して、皆様のお越しを心よりお待ちしております。

今回紹介した商品


→ 「酔心 牡蠣かき釜めしの素」を詳しく見る